大盛り天玉そば 〜立ち食いそば屋にて〜

立ち食いそば屋で、天玉そば大盛りを注文する。

一人前のそばをゆでて、器に盛ったところで、おばちゃんが間違いに気づく。
おばちゃん「あっ、大盛りなのに、一人前だけゆでちゃった‥‥」
やっぱり間違えてたか。でも、もう半玉ゆでて足せばいいわけだし、まぁいっか。
と、思ったら――。
まずはそばを足すのが先だろうに、一人前のそばを盛った器に、天ぷらを乗せ、生卵を割り入れ、さらに刻みネギを入れ、までかけるおばちゃん。
な、なんでそうなるっ? 大盛りにしなきゃいけないってことに気づいたんだよねっ? だったら、具を先に入れてどーすんの?!
それからもう半玉のそばをゆではじめるおばちゃん。そして、ゆで上がったそばを、すでに一人前の天玉そばとして完成している上へぼちゃっ!
でえぇ〜っ? 具が隠れちゃいましたけどぉっ? あなたはなにを作ってるんですかぁ〜っ?
おばちゃん「あっ、また間違えたっ。大盛り用の器に入れなきゃいけないんだった」
そこか? 間違いはそこなのか?
おもむろに大盛り用の器を取り出したおばちゃんは、まさかそれだけはやらねーだろーと思っていた行動に出る!
器を重ね合わせてひっくり返し! どぼちゃぁっ!
嫌な音がして、汁がこぼれ、事態はどんどん悪化していく‥‥。
おばちゃん「これじゃ具が見えないな‥‥」
いま見えなくなったわけじゃねーだろ! 半玉のそばを足した時点で見えてねーよ! それをあんたが真っ逆さまに器を入れ替えたから、さらに見えなくなったんだろーが!
ざしっ。ざしっ。
そばの中に箸を突き入れ、天ぷらを探すおばちゃん。
おばちゃん「よかったぁ、天ぷら見つかったぁ」
天ぷらずぼぼぉっと引き上げ、一番上に乗せようとするおばちゃん。天ぷらにからみついてくるそばを、指でつまんでは一本ずつほどいていく。。。
おばちゃん「ネギ、ネギ‥‥」
今度はネギだぁ! 刻みネギを一つずつ探り当てては、上に乗せていく。。。
おばちゃん「ネギを全部見つけるのは難しいな‥‥。あっ! 生卵はどうしよう‥‥」
気づきましたか? よーやく気づきましたか?
おばちゃん「うーん、もうこれでいーや。生卵はしょーがない、しょーがない」
なに一人で納得して自分を慰めてんだー! 自分を慰める前に、俺のこの気持ちをなんとかしろぉ!
まるでドリフのコントを見てるようだぞ! 言わせたいのか、「だめだこりゃ」と!
おばちゃん天玉そば大盛り、お待たせしました。見えないですけど、生卵は下の方にちゃんと入ってますんで。でも、もしかして、つぶれちゃってるかも。(笑)」
ここ笑うところ?!
なんか生卵だけが問題のよーに言ってっけど、そーなのか? この大盛り天玉そばの問題点は、生卵だけに集約されてるのか?

えーと、、、これ、犬のエサですか?(汗びっしょり)
写真撮ろうかと思ったけど‥‥だめだ、こんなもん撮ったらよけい気分悪くなる。

よっぽど「作り直せ!」と言おうかと思ったけど、時刻は昼時。いつの間にか後ろには長〜い列ができており、「まさか作り直させないよなっ」という濃〜い空気がよどんでる。。。

もしかしてこれ、なんかの番組の収録?
どこかでカメラ回ってる?
だったら、まずは金返してもらっていいですか?>フジテレビ?

おばちゃん「あっ、いけないっ、忘れるところだった。本日は揚げ玉サービスになってますけど、入れますか?」
もう、な〜んにもしないでくれる?