お化け屋敷

子どもたちとお化け屋敷に行きました。ところがいざ入ろうとしたら、
長女 「あたし、やっぱやめる」
仕方ないので長女は外で待たせ、次女と2人で入ることに。。。

中へ入ってみると、悲鳴がいっぱい聞こえてきます。うるさすぎるほどに。1つ目の角を曲がると‥‥ありゃ? 大渋滞してる。。。 とにかく中にいるのは中学生か小学生くらいの女の子ばっかりで、通路をぎっしりと埋め尽くし、遠くからは悲鳴が聞こえ、怖くて先へ進めずに後ろがつっかえている状態。かき分けて行こうにも、これだけびっしり埋め尽くされていては、身動きが取れない。しかも、後ろからもさらなる入場者が。。。

と、そのとき、「ギャーっ!」。ひときわ高い悲鳴が聞こえたかと思いきや、はるか前方の女の子たちが、その場から逃げようと逆走を開始! え、おい、ここで逆走?! ムリだろ絶対!
「キャー」「イヤー」「うわー!」「ヤメテー」
なんと、逆噴射の将棋倒しが炸裂!
「ぐぎゅっ」「押さないでぇーっ」「く、苦しいぃっ」「降りてぇーっ、お願いーっ」
そりゃあもう大騒ぎ――。

と、私のすぐ横にいた女の子が、
「あのっ、一緒に行ってくれませんかっ」(横から抱きつきっ)
ああ、いいよ。
次女 「お父さん、よかったね」
よかったねって、なにがじゃい。相手は子どもだろーがっ。
「あっ、あたしもっ。あたしも一緒に!」(後ろから抱きつきっ)
「あたしもっ」「あたしもっ」(とにかくあっちこっちから抱きつきっ)
おーい、うちの娘はどこ行ったー。
と、はるか下の方で、
次女 「お父さん、よかったね」
だ・か・ら、相手は子どもだろーがっ!

とにかく「この人(←俺のこと)を先頭にして進もう」ということで、通路全体の意見が一致し、「通してーっ。この人を通してあげてーっ。道をあけてーっ」と、その場にいたみんなが協力し、対おばけ突撃兵(壁役)として一番先頭に持って行かれ、お陰で何とか外へ出ることができたのは、かなり時間を要した後で、すでに長女はその場で待っていなかった。


女房 「どうだった、お化け屋敷。怖かった?」
次女 「それがね、お父さんがね‥‥(状況説明)」
すると、女房が俺の肩をポンっと叩き、
女房 「そうか、一生分チヤホヤされてきたか。これで終わったな」
あああれが一生分だったんですくわ!? ぬあ、しまった、そうとは知らず! 使い果たしましたか、これで!

だったら女子大の文化祭にでも行きゃあ良かった。
(その場合は、きっと何も起こらない)