VIP

S国際ホテルに電話をかける。
「今夜まだ空きがありますか?」
「はい、お取りできます。お名前をどうぞ」
「おさです」
「VIPのおさ様ですね」
やったー、名前を覚えてもらえたー。って、嬉しかねーよ、ちっとも! 俺のような平凡な名前を識別できるってことは、すでに声まで覚えられてるってことじゃねーか!

S国際ホテルでは、利用頻度の高いお客には、「VIPカード」を作ってくれます。これを持ってると、割り引きになります。