東京駅

高校、大学時代、私も色々なアルバイトを数多くやりましたが、特に東京駅構内の仕事を好んでやってました。例えば、缶ビールをかついで新幹線ホームの階段を昇り降りしたりとか・・・。

私は巨大で美しい建造物にひどく憧れる傾向があるので、昔から東京駅が大好きでした。


2泊3日の仕事を終えて帰路に着いたとき、3日目もかなり遅くまでやっていたので、都内で電車が終わってしまい、家まで辿り着けないことに気づきました。「しかたない、ホテルに泊まるか」。そう思って財布の中を見ると、、、み、見なかったことにしとこっ。(- -;

さて、どうする。残る電車は山手線が一本だけ。ホテルに泊まる金はなし。タクシーで帰れる距離じゃなし、乗る金もなし。つまり、野宿するしかないってか。(汗)

しかし、どこで野宿する。。。

「酒飲んでたら帰れなくなって、とりあえず見知らぬ駅で降りて、名前も知らない公園で酔い覚まししてた。ふと見ると、べらぼうにいい女が一人でベンチに座ってる。なんだろーなー、あの女。と思って見てたら近寄ってきて、声をかけられて、そのままホテルへ(中略)。そしたらなんと、彼女は、男だったんだよっ!(T T)」

な〜んてマヌケな話をK君から聞いたことがあったっけ。つまりこの話の教訓は、見知らぬ公園では野宿するな、と。φ(.. ;)

K君に、「いいのか、こんなことがあって!」 って、襟首つかまれてがっくんがっくん揺すられちゃったけど、そんなこと私に訴えられてもねぇ。。。

よーし決まった、とりあえず東京駅まで行っとこ。あの駅だったらなんとかなるだろ。それに俺、東京駅、好きだし。


東京駅には、そこで雨風を凌いで暮らしてる人達がたくさんいて、でも終電が終わってシャッターを閉める時間になると警備員が廻ってきて、駅構内にいる人達をみんな外に追い出しちゃう。毎晩のことなので追い出される側も分かっていて、みんな素直に駅の外へと出ていく。しかし、こっちはそうはいかない。駅の中でぬくぬくと一晩やり過ごそうと思ってわざわざここへ来てるのに、そう簡単に追い出されてたまるかっ。

ふっふっふ、俺はこの駅で色々なアルバイトをこなしてきて、改札を通らずに行き来するルートはもちろん、地下4階の裏方さん専用の喫茶店で砂糖水をタダ飲みする方法まで知りつくしてるんだぜ。さー見つけられるものなら・・・あらもう見つかっちゃったのね。(T T) どどど、どうしてここがっ! やるなこの警備員。(- -; ふっ、今日のところは出て行ってやるが、次はこうはいかんぞ! 覚えとけよ! この借りは返すからな! 次の機会には朝になってから「あっはっはー、見つかんなかったもんねー、やーいやーい」って現れてやるからなっ! え? ごちゃごちゃ言わんと早よ出ていけ? わかったよ、わかったから俺に触るなっ。。。誰が不良少年だっ!? 暗くて見えんのか顔をよく見ろ! そもそも少年じゃねーだろっ! 泊まる金がねーんだよ悪かったなびんぼーでっ!(涙)


さーて、どうすっかー。どこで野宿すっかー。(中略)。と言うわけで、八重洲北口の玄関にきーめたっと。d(^ ^)

シャッターを背に座り込んでいると、、、長いコンボウを持った警官が。。。(汗) あ、やべ、目が合っちまった。(--; う、こ、こっちへ、来る。。。(汗)
「こんなところでなにしてる」
「は?(^^; いや、その、帰れなくなっちゃって。(^^;;」
「ホテルに泊まるとか、タクシーで帰るとかすればいいだろ」
「いや、その、お金がないんです。(^^;」
「お金がない? それくらいの持ち合わせもないのか?」
「そうなんですぅ。聞いてください、お巡りさんっ」

延々と話し込んで、お蔭で随分時間が潰れた。それでもまだ3時前か。。。次は何を話そうかな〜と思ったら、
「じゃ、俺はこれでっ」
「ええっ! いっちゃうのー? なんでー?」
「あっはっは、わりーな、交代の時間なんだ。君のことは交代する警官に話しておくから。それじゃっ」
さ、さみしい。。。

およそ30分後。交代でやってきた次の警官は、前の人と違って長いコンボウは持っておらず、とにかくえらくデカい人で・・・

以下、(気が向いたら)またの機会に書きます。