技術者面談

プロジェクトの開発体制が作れず、年末からずっと技術者探しをしてますが、えらい難航してます。そんな中、ようやくいつも付き合ってる協社さんの営業から、「スキルの合う技術者がいるので、面談をお願いします」と言ってきました。さっそく会ってみることに――。


それでは面談をさせていただきます。まずは経歴書を見せていただけますか?
経歴書を受け取り、最初に学歴の欄を見ると……

H☓年4月〜H☓年3月 東京大学理学部○○科
H☓年4月〜H☓年3月 東京大学大学院理学系○○専攻

……え、えええ〜っと、東京大学というのは、もしかして、東大のことですか?(^ ^;
「東大とは果たして東京大学の略なのか――という疑問ならまだわかりますが、その逆を質問される意味がわかりません。私立東大というのは聞いたことがありませんので、あなたの言われる東大は国立の文京区の東京大学を指していると思われます。よって答えはYesということになるでしょう」
そそ、そうですか。よよよくわかりました。(開始一分で汗びっしょり)

では、職歴について、経歴書を元にご説明いただけますか?
「それは経歴の1つ1つについて順に説明することを求めておられますか? それとも今回の案件にマッチする経歴を取り上げて説明せよということですか? あるいは全体的にざっと説明すればよいということですか?」
……全体的にざっとで構いませんが、見たところ興味深い開発に多く携わっておられるようなので、あなたご自身が取り上げたい経歴について、少し掘り下げてご説明いただけますか?(汗)

こんな感じで始まり、こちらが質問をすると、
「その質問には2通りの解釈があり、○○について聞かれているのか、それとも△△について聞かれているのかわかりません。○○についてと解釈してよろしいですか? そうであればお答えしますが、仮に△△だとすると……」
いえ、あの、○○について聞いていますので、答えていただいてもよろしいでしょうか?(汗)
とにかく疲れる。。。

なんとか聞きたいことは聞き、面談を終えようとすると、
「まだ終わりじゃないでしょう。こちらからも聞きたいことが山ほどあります。 必要スキルとして聞いたのは○○と△△ですが、他にも必要なスキルがあるのではないですか?」
それはもちろんありますが、非常に特殊な分野ですので、必要な要素をすべて経験している技術者はいないと思っています。そのため、それ以外については経験や知識を問わない、ということです。
「では、開発環境はなんですか?」
☓☓です。
「ほらあるじゃないですか! そういうことは最初に伝えておいてもらわないと困ります!」
いや、しかし、仮にその環境を知らなかったとしても……
「まだ他にもあるでしょう! フレームワークはなんですか?」
独自フレームワークです。
「ほらまた出てきた! 具体的にどんなフレームワークですか?」
現時点では詳しくお話できませんが、それが障害になるようなことはありませんし、そもそも独自フレームワークを事前に知っておられるわけがないでしょう。ですから必要スキルとして挙げていないのであって……
「ではもしそれが障害になるようなら、『独自フレームワークに事前の知識がなかったがために、この仕事はできません』と言っていいんですねっ!」
構いません。それが障害になるようなことはないと思いま……
「外部I/Fはなんですか?」
それも現時点ではお答えできませんが、クラスライブラリが用意されてますので、それを使用していただ……
「通信が行われるんですよねっ? プロトコルはなんですかっ?」
通信はされますが、プロトコルを気にする必要はありま……
「気にするでしょう! 232Cじゃないでしょうね!」
いえ、232Cではありませ……
「ではTCPですかっ?」
あの、ですから、クラスライブラリが用意されていて、完全にブラックボックス化されています。その中身がどうなっているかを、いま知っている必要はありま……
「ではもしそれが私の知らないプロトコルで、それが障害になるようなことがあったら、『プロトコルの知識がなかったがために、この仕事はできません』と言っていいんですねっ!」
いいです。障害になることはないと断言できます。

以降も、
「ほらまた出た! それも必要スキルとして聞いてない! 『その知識がなかったがために、この仕事はできません』と言っていいんですか!」
が繰り返されたため、ついに優しいボクもブチ切れ、
あのさ、やめる? やめようよ。あんたにはできないよね。
「ではまた後日、必要なら再度面談を設定いただくこととして……」
いや、もういい。二度と設定しないから。いーから帰って。

体制が作れるのはいつの日か。。。